ボリュームレシオはオシレーター系のテクニカル分析指標で、特徴的なのは「出来高」に着目しているオシレーターだという事だ。
ボリュームレシオは値動きと出来高を相関的に算出して、ある一定の期間の出来高と値動きに対して、今の相場の強弱具合を見るのに使われている。
ボリュームレシオについての特徴としては、計算方法が数通りあり、現在使っている分析チャートがどの計算式に基づいて算出されているのかを知るのが難しい。
しかし、基本的な考え方は同じで、そこまで計算式にこだわる必要のあるオシレーターではないので、ボリュームレシオの計算式はそこまで深く追求せずに、基本的な「見方と使い方」について解説していきたい。
ボリュームレシオの見方について
上記のオシレーターがボリュームレシオのチャートだ。では早速見方について説明していこう。
ボリュームレシオは基本的なオシレーターの見方をする
ボリュームレシオの基本的な見方については、RS IやMACDのように、上昇してボリュームが上部にあれば「高値圏」買いが加熱している状態になる。
逆におリュームレシオが下部にあれば「安値圏」として、売りが加熱している状態という見方をしていく。
ボリュームレシオは、価格がどれくらい上昇したか?という上昇率にはフォーカスしない。価格が上昇したか下降したか?という2択によって算出されるのが特徴だ。
基本的な算出方法は、出来高が上昇した日の合計・出来高が下降した日の設定合計から%を割り出して算出します。
価格が上昇したか、下降したか?という事だけをターゲットに基本的には出来高のボリュームによって算出されるテクニカル分析オシレーターという事になる。
ボリュームレシオの%は基本的に気にしない
では先ほどのボリュームレシオだが、1と2があって左側の%の数字が違う事に気づいただろうか?。これはボリュームレシオの計算式に違いがあるという事になる。
左側の%が400%以上あるようなものもあるので一概に何%がどうとは言えないが、左側の%の値は気にしないで、高値圏・安値圏という見方をするようにしていったら大丈夫だ。
基本的には100%を上限として、70%を超えたら高値圏で30%を下回るようなら安値圏という見方をしていく。RSIと似たような見方だ。
ボリュームレシオの使い方について
ボリュームレシオの使い方は他のオシレーターと似ている判断をしていく。他のオシレーターとの違いは過去の値動きを計算して算出しているものなのか?過去の出来高を計算して算出しているのかの違いになる。
基本的な使い方
では基本的な使い方を説明をしよう。価格がかなりの高値圏・安値圏のどちらかに推移している時は、ボリュームレシオも基本的には高値圏・安値圏と言った具合に同じような軌道を描いて推移していく。
しかし、それはあくまでも基本的なものであって、設定基準を少なくしていくと同時にボリュームレシオの振れ幅は少なくなる。
この設定基準は、過去どれくらいのロウソク足まで計算して現在の水準を割り出すか?というもので、設定日数が減ればそれだけボリュームレシオの動きは少なくなる。
ボリュームレシオを使った相場判断
ボリュームレシオが30%を下回って下落してきたとしよう。通常なら売られ過ぎと判断し、逆張りを狙いたくなるような曲面だが、ボリュームレシオは基本的に逆張りには適さない。あくまでもトレンドや値動きの強弱を判断するものと考えよう。
使い方としては、一旦30%を下回って安値圏で推移したとしても、再び30%を超えてきた状態で買いを検討するという事になる。
もちろん高値圏の場合はその逆で、70%を超えてきたからといって逆張りのショートを打つには非常に安易なトレードとなるので注意しておこう。
出来高の数自体が少ない銘柄には有効性はほとんどない
あくまでもボリュームレシオを使う時は、出来高の多い銘柄に絞るべきだ。当然のように出来高を中心に分析するオシレーターなので、出来高が少ない新興市場などの銘柄にはボリュームレシオの信憑性は非常に低いという事を覚えておかなければならない。
ボリュームレシオを使うなら、東証一部などで出来高が多い銘柄を選択するのがセオリーとなる。
まとめ
ボリュームレシオは出来高に対して価格が上昇したのか?というシンプルな見方をするオシレータなので、あくまでも参考程度にして、ボリュームレシオを過信しすぎない事が重要になってくる。
出来高と値動きの相関関係に関してはダウ理論|出来高と値動きは相互に確認できなければならないでも紹介しているので、チェックしてみてほしい。
出来高は相場分析をするに非常に有効な指標だ。ボリュームレシオだけではなく、価格帯別出来高などの基本的な指標も忘れずにチェックする事も忘れないでおこう。